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ホーム > ようこそ知事室へ > 記者会見 > 2020年1月28日(火)

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知事記者会見

2020年1月28日(火)


知事発表(記者質問):新型コロナウイルス関連肺炎について
知事発表:東京2020オリンピック・パラリンピック開幕まで半年、第6回あいのうた短歌コンテスト受賞作品の決定
幹事社質問:リニア中央新幹線について
幹事社質問:リニア中央新幹線について
記者質問:空港新駅の調査、自民改革会議からの公開質問状、新型コロナウイルス関連肺炎について
記者質問:空港新駅の調査、リニア中央新幹線について

知事発表(記者質問):新型コロナウイルス関連肺炎について

(知事)

 今日のお花でございますけれども、ピンクが金魚草、黄色がスプレーストック、もう一つ、スイートピーがあります。それから緑の枝が木苺、赤の枝が赤芽柳ということでございます。そして桜の枝も入ってると、葉っぱはドラセナということでございます。

 さて、発表項目は3点ございます。まず、新型コロナウイルス関連肺炎についてでありますけれども、厚生労働省によりますと、中国を中心に感染が拡大している新型コロナウイルスによる肺炎患者は、27日現在、日本国内でも4人確認されています。県では、厚生労働省から情報を収集し、市町や保健所、医療機関等と連携いたしまして、感染対策を徹底しております。それとともに、患者発生時には、24時間体制で迅速に対応できるように体制を整備しているところであります。本日午前、政府において、この肺炎が感染症法に基づく指定感染症に指定されました。そのことで、本日16時、午後4時、静岡県危機管理連絡調整会議を公開で開催いたします。情報を共有し、また体制を確認するなど全庁を挙げて対応を徹底いたします。県ではホームページや報道機関を通じ、県民の皆さまへの迅速かつ正確な情報提供に努めてまいります。また、疾病対策課内に専用の相談ダイヤル054−221−8560、相談ダイヤル054−221−8560を設置いたしました。相談や質問がある場合には、どうぞご利用ください。中国国内において、家族、医療従事者等、濃厚接触者による人から人への感染は認められておりますが、国内では人から人への感染の程度は明らかにはなっておりません。県民の皆さまにおかれましては、過剰に心配することなく、インフルエンザと同様に、マスクの着用など、咳エチケット、手洗いなどの感染症対策に徹底していただくようお願いをいたします。今日はこの関連の部局、疾病対策課や地域外交課等が来ておりますので、それぞれ最新の情報をご報告いたします。よろしくお願いします。

(疾病対策課 後藤課長)

 皆さま、疾病対策課長の後藤幹生でございます。いつも報道していただきありがとうございます。県では、保健所、医療機関と連携いたしまして、しっかりと県内に感染拡大がないように努めてまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

(観光政策課 川口課長)

 観光政策課長、川口と申します。私からは、観光分野の対応と影響についてご説明いたします。まず対応につきましてでございますが、先週末までに各市町、観光協会、県旅行業協会、ホテル旅館生活衛生同業組合に対しまして、最新情報の把握、感染防止に努めていただくよう、関係者向けに周知徹底を図ったところでございます。次に、影響についてでございますが、県観光協会の調査で、昨日午後3時時点で、実キャンセル数が1857名ということになっております。なおこの数字でございますけれども、現在判明しているという数字でございまして、現在集計中のところ、あと、今後確実に発生するけれども、今は見込めていないといったところもございまして、今後、さらに増えることが予想されております。県は県観光協会と連携いたしまして、引き続きキャンセル情報等について情報収集し、観光分野における影響の把握に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。

(空港振興局 板垣局長)

 空港振興局長の板垣でございます。私からは、富士山静岡空港における対応と影響についてご説明します。まず対応についてでございます。富士山静岡空港におきましては、厚生労働省名古屋検疫所静岡空港出張所が人に対する検疫を行っておりまして、具体的には、サーモグラフィーによります入国者の発熱状況の確認や、注意喚起を行っております。また感染予防や感染拡大防止のため、空港では、チェックインカウンター、店舗、総合案内所等で職員がマスクを着用して接客をしております。また、富士山静岡空港におきましては、感染の疑いがある者が発見された場合には、感染拡大防止を図るため、関係機関が連携し、医療機関への搬送や保健所への連絡など必要な対応を行うこととしております。次に影響についてでございます。中国からのインバウンドにつきましては、中国政府が1月27日から、中国から海外への団体旅行の催行や販売の中止を命じておりますけれども、個人旅行向けの販売は継続されているというふうに聞いております。中国へのアウトバウンドについてでございますが、県内の旅行会社によりますと、ツアーへの商品参加予定者からのキャンセルが発生しているということを聞いております。また、中国路線の運航についてでございますが、航空会社各社では、今後の状況によりまして一部フライトの欠航を検討しているというふうに聞いております。それと今回の影響ではなくて、機材繰りということでございますけれども、春節明けの2月に、一部路線の欠航が決定しているということを聞いております。今後も欠航等の情報については、関係機関から情報収集していきたいと思っております。以上でございます。

(地域外交課 影島課長)

 地域外交課長の影島でございます。私からは中国湖北省に進出しております県内企業の関係、そして県中国駐在員事務所の関係についてご説明いたします。湖北省に進出しております本県企業につきましては、8社8事業所ございます。現在操業を停止しているほか、日本人の駐在員計11名につきましては、すでに帰国をしておりまして、全員感染の確認はされておりません。次に、県中国駐在員事務所等につきましての状況になります。上海に設置しております中国駐在員事務所職員4名、浙江省に派遣しております地域外交課職員1名、同じく浙江省に派遣しております友好交流研修員3名、こちらは民間人になりますけども、こちらいずれも感染していないことを確認しております。以上になります。

(知事)

 これに関してご質問を受けましょうか。

(幹事社)

 今の発表についてご質問ある社ありますか。ちょっと確認ですけれども、キャンセル1857名というのは、県内の宿泊施設ということでよろしいですか。あと地域はどのあたりの施設が多いのかというのを教えてください。

(観光政策課 川口課長)

 はい。ただいまのご質問でございますけれども、県内の宿泊施設ということになります。調査については主要な観光地というところで調査を行っております。そのうち、やはり多いということになりますと、すでに報道等されてますけども、浜松地域であるとか、あとは静岡、あと空港周辺と、そういったところのキャンセルが多いというふうに承知をしております。以上でございます。

(幹事社)

 他にご質問ありますか。よろしくお願いします。

(知事)

 4時から静岡県危機管理連絡調整会議が開催されますので、ご出席いただければと存じます。




知事発表:東京2020オリンピック・パラリンピック開幕まで半年、第6回あいのうた短歌コンテスト受賞作品の決定

(知事)

東京2020オリンピック・パラリンピック開幕まで半年

 それでは、二つ目の発表項目でございます。東京2020オリンピック・パラリンピック開幕まであと半年に関わることでございまして、先週24日であと半年になりました。卓球の伊藤美誠さん、水谷準さん、平野美宇さん等本県ゆかりの選手が出場内定をお決めになるなど、大会が近づいてきたことを実感するところになっております。また期待も高まっているところであります。県では、この1月から2月までをオリンピック・パラリンピック200日前イベント期間と位置付けまして、2月11日火曜日に、「東京2020オリンピック・パラリンピックに向けた200日前イベントin静岡県」を沼津市のキラメッセぬまづで開催いたします。このイベントでは、オリンピック陸上銀メダリストの飯塚翔太選手、パラリンピックボッチャ銀メダリストの杉村英孝選手らによるトークショーや、自転車ロードレースコースの解説などが行われる予定でございます。また、フェンシングやボッチャなど、オリンピック・パラリンピック競技の体験コーナーが設けられておりまして、多くのスポンサー企業のほか、競技団体等にもご出展いただき、官と民、スポーツ界が一丸となりまして、機運を盛り上げてまいります。

 昨年のラグビーワールドカップでは、日本流のおもてなしが外国人の選手、またファンの絶賛の評価をいただきましたが、また本県におきましては、「シズオカ・ショック」という言葉が生まれたほど日本チームの大活躍もございました。結果的には、大会は大成功であったということでございます。本県での自転車競技開催を成功に導くためにも、このワールドカップの成功を生かし、全県一丸となってワンチームで今後も取り組んでまいります。

第6回あいのうた短歌コンテスト受賞作品の決定

 次の発表項目でございますが、「第6回あいのうた 出会いから子育てまでの短歌コンテスト」受賞作品が決定いたしましたので、発表させていただきます。あいのうた短歌コンテストにつきまして、俵万智さん、田中章義さん、この2人の歌人に審査委員を務めていただいておりますが、このたび第6回の受賞作品が決定いたしました。今回も多くの皆さまに応募をいただきました。応募総数2783首でございます。46都道府県、そして海外、アメリカから応募がございました。応募者の年齢層は、下は7歳から上は93歳と幅広い層にわたっており、毎回応募くださる方もいらっしゃいます。

 最優秀賞の発表であります。一般の部が、東京都足立区の小野史さんの作品です。「乗り慣れた スポーツカーを 手放して ベビーカー押し 父となりゆく」に決定いたしました。小野さんは、本コンテストの第4回におきましても優秀賞に選ばれており、今回は最高位の最優秀賞に選ばれました。ジュニアの部が静岡県立科学技術高等学校の2年生、増田悠里さんの作品です。「クラス写真 心の中で トリミング ぼくのカメラには 君しかいない」に決定いたしました。審査委員会の講評でありますが、「子育ての大変さは言わずもがなですが、その大変さを前向きに捉えた作品が多かったように思います。前向きな歌を詠むことで作者が、そして読むことで読者も、励まされるのではないでしょうか。ジュニアの部では恋の歌はもちろん、高齢者への優しいまなざしを感じる歌がとても多く、温かい気持ちになりました。」との言葉をいただいております。表彰式は3月7日土曜日、県庁別館の展望ロビーで開催いたします。俵万智さんと田中章義さんによる対談も行う予定であります。お二人には、歌に込められた思いを引き出していただいて語っていただきますので、ぜひ多くの方にお聞きいただければと存じます。また受賞作品は、2月21日の金曜日から表彰式当日までの間、過去の作品も含めて、県庁別館の展望ロビーで展示をいたします。短歌あいのうたに込められた思いに共感をしていただくことで、子育ては命をつなぐ幸せの愛を育む尊い仕事と、この理念の浸透と社会全体で子育てを応援する機運の醸成を図ってまいりたいと考えております。私からの発表項目は以上です。




幹事社質問:リニア中央新幹線について

(幹事社)

 はい、ありがとうございました。ただいまの知事の発表について、質問のある社はお願いいたします。よろしいですか。それでは幹事質問に移らせていただきます。よろしくお願いします。質問1点だけです。リニア中央新幹線について、1月20日に流域の10市町長さんと意見交換会がありました。県の有識者会議とは別の専門家会議を新設するとした国土交通省からの提案に対して、各首長さんからさまざまな意見が出たと聞いております。これに対する知事のご見解、印象をまずお聞かせください。さらに、これらの市長さんの意見を踏まえて、国やJR東海に対して、今後知事としてどのような対応をとられるお考えなのか、お聞かせください。

(知事)

 ありがとうございます。この10市町の首長さんと直接意見交換をする機会がありまして、三つございます。一つは、水ならびに自然環境に対する強い思いを抱かれているということを知ったことです。それは、私が思っていた以上に、深く強い思いでした。二つ目は、JR東海に対する不信感を、多くの方々が表明されたことであります。三つ目は、ちょうどその数日前に国交省から、国交省の水嶋鉄道局長の方から、有識者会議の設置についての提案がございまして、これが中立的であるかどうかという疑念が表明されました。この三つの点が印象に残ったところであります。

 まずJR東海に対しましては、これまでどおり県が一元的にJR東海との窓口を行うべきであるということで、10市町さん、一致した意見でございましたので、専門部会において、JR東海との対話を、県が主導しながら進めていきたいというふうに思っております。国交省に対しましては、1月17日付けの国土交通省水嶋鉄道局長の名前の下で、ご提案のありました新たな有識者会議の設置への対応につきましては、これら流域市町の首長さんならびに専門部会の委員の皆さまにご意見を今伺っているところでありますが、今週中に国土交通省に回答したいと考えております。

 それから新しい動きでございますけれども、先週末に鉄道局長水嶋さんが、こちらに来られました。お目にかかりました。これは、本県の地域支援センター理事長の矢野弘典さん。もともとNEXCO中日本のトップだったわけですけれども、そうしたご縁があって、彼の方に、元国交省のトップからぜひ水嶋に会ってくれということがあったそうです。それで水嶋さんと、何度かお目にかかれたり、お話されて、その中で水嶋さんの方から、ぜひ川勝と直接会って話したいということで、先週末に来られまして、矢野さん3人でお目にかかりました。その席で、水嶋さんの方は、国交省とJR東海とは別であると。JR東海に対して、われわれは厳しい指導をしておりますというお話がございました。それから、江口技術審議官がもう一度回りたいという話がありましたけれども、私は、10市町の人たちの意向をご紹介申し上げたところ、それであれば、自分自身が行きたいと。江口さんを派遣されたのは水嶋鉄道局長ですから、彼自身が入って、市長さん、首長さんとですね、話す用意があるというふうに言われていました。これは大変真摯(しんし)な態度で、ぜひそういう要請があれば、ぜひそうしてくださいというふうに申し上げたところであります。

 それから有識者会議につきましては、先ほどのような中立性に疑問があるということでございましたので、私としましては、われわれが突きつけている47の質問項目がございます。これに対して、第三者会議でしっかりと回答を出して、それに基づいてJR東海にご指導くださるなりしていただきたいと。それを通してJR東海の方から、回答ができるようにご指導してくださいというふうに申しましたら、そのような会議にしたいと。それからまた、これが中立性を疑われることがあってはならないので、例えばうちの専門部会の委員長、副委員長、それぞれ二つございますけれども、そうした方がそこに加わるというふうにしないと中立性が疑われると言ったら、それは当然そう思うと、そういうふうにしたいというふうに言われてました。当然、これは公開されるかどうかはまだ分かっておりませんけれども、うちの事務局もそこに同席する、場合によっては、傍聴するということになるかもしれませんけれども、そうした形で常にその中身が、どなたにも分かる形にするようにお願いをしたいという、そういうふうにするというふうに言われておりました。これは新しい動きですので、そして国交省とは、それぞれ市、町の方でご要望もございますでしょうから、そういうふうにしたいと思っております。それからちょっと前後いたしますけれども、10市町との話で、掛川の市長さんの方から、難波副知事が行かれて、そして数字を上げて非常に丁寧に説明されて、それが、この問題についての理解を深めたということがあって、そういうふうな情報を、県としてよく指導してほしいということでございましたので、会が終わりましてから難波副知事に指示いたしまして、もし残りの9市町から要請があるならば、ぜひそれを受けていただいて、ご説明に上がってほしいというふうに言いましたところ、難波副知事の方もそれはそういたしますということでございました。

 そうした中で、大変私にとって印象に残ったのは2人のご発言です。一つは牧之原の市長さん、杉本市長さんでした。彼は牧之原台地の一番標高の高いところに家が、今はどうか知りませんけど、あそこで育たれたということでございまして、何と子どもの頃は、生活用水は天水に頼っていたと。雨水ですね。本当に私はびっくりしました。そしてまた、周りのお茶畑に、沢から水をくんできてそれをまいていたとおっしゃっておりまして、そうしたご経験があって、大井川の右岸、これは高台になっております。そこにようやく農水省の土地改良区や畑総が入りまして、水の問題について心配しなくて良くなったと。しかし、もうつい先頃までそういうことがあったので、この水の問題がいかに大変かということは体で知っているという話が、印象に残りました。もう一つは、吉田町の田村さんのお話だったわけですけれども、地下水、これが影響がないと言われてるけれども、実は地下水に全て依存していると。もし、地下水が枯渇すれば、吉田町は全滅すると言われていました。ここは衝撃的なお話で、そこでくみ上げた水を隣接する市町にも、水道として配られてるということでございまして、下流の人たちがその大井川の恵みにいかに深く浴されてるかということを、こうしたお話を通じまして、私は痛感いたしまして、この水の問題、水資源の問題ですね。それから、川根本町さんなどは南アルプスを預かっておられますから、自然環境、こうしたものは守らねばならないし、県としては、何て言いますか、妥協しないで頑張ってほしいという意見が寄せられたということでございました。これに関わりまして、やはりJR東海さんと専門部会の意見というのはどちらかというと、専門的な言葉が飛び交うという中で、これも田村町長さんのご発言だったんですけれども、シンプルに問題を考えてほしいということでした。今、トンネルを上に向けて掘っていくものですから、下に向かって流れるということで、水が失われるということになっております。そして、その水を戻す技術がないと、水は全量戻すということになっておりますが、それが戻せないならば、どうするかというふうに考えてほしいと。水が戻せなければ、はっきり言えば、戻す技術がないならば、トンネルの工事はやるべきではないということでしょう。これはリニアを反対しているわけではなくて、迂回(うかい)すればよろしいと。こういう話ではないかということを言われたのは大変印象的でした。

 ですから、今度の水嶋鉄道局長の提案で、第三者委員会では大きく二つ挙げられてるんですね。流量の減少問題、もう一つは地下水の問題。さらに付け加える形で水環境のことを言われておりますが、この間のお話、水嶋さんと話をしていても彼の最大の関心はというか、われわれの最大の関心を彼は流量の減少というふうに捉えているわけです。私は流量の減少だけではなくて、水質の問題、残土の置き場の問題、監視体制の問題、水生態系、いわゆる環境の問題ですね。こうしたものは同じくらい大きい問題であるということを申し上げたわけですが、少なくとも文書で見る限り、流量です。その今回の第三者委員会でも恐らく、国交省としては第三者の立場とはいえ、トンネル工学や水文学の先生をと言われておりますので、その中で、減少なしに流量を戻すことができないという、そういう科学技術的なエビデンスが出されれば、その段階でJR東海はこの工事をストップするべきであると。こういう簡単な話っていうか、シンプルな話ではないかと。そういう脈絡で、私は吉田町長の話を受けておりました。




幹事社質問:リニア中央新幹線について

(幹事社)

 ありがとうございます。今の中、ちょっと確認をさせていただきたいんですけれども、国から提案があった、第三者による会議に条件付きながら、県の有識者会議のトップおよびその委員長、副委員長、それから県の事務局の方が入り、中立的なものであるならば受け入れるというふうに、今の話だと私は感じたんですけれども。そういうことでよろしいでしょうか。

(知事)

 いや、これは今調整を進めておりますのでね。出るなという意見だったらそうなります。今首長の方々、それからまた専門部会の方々に照会をしておりまして、今週末には返事ができるぐらいのところまで来るということですので、それで、仮に第三者委員会が設置されるとなれば、そういうことだと。今申しましたようなことになると。これは前もって言っておかないと、勝手に決められて、ここで決まったことを尊重するべしというふうに、前の3者協議のときですね、そういう文言が入ってたわけですね。決まったことは尊重するべきと。それさえすれば、もう、ぐうの音も出ないという形になっていたわけですが、そうしたことを避けるために、これはたまたま水嶋さんが来られたので、そのことを明言しておいたと。ただし、どう返事するかは、これはもう皆さんの意見を承った上で、今週末に皆さんに公開する形で、回答するということであります。

(幹事社)

 案は公開するということですね。

(知事)

 そうです。こちらからの返事は向こうも公開されておりますので、こちらの回答文も公開をいたします。

(幹事社)

 今週末で。

(知事)

 今週末に届けられるというふうに事務局から聞いています。

(幹事社)

 県としては、こういうものを送るというのは公開されるわけで、われわれも。

(知事)

 そうですね。

(幹事社)

 分かりました、はい。それでは幹事社質問に関して、他に質問のある方、社いらっしゃいますか。

(記者)

 今、意見照会中っていうお話だったんですけど、ちなみに県のたたき台としては、具体的にどういうものを提案、意見照会されているのかということが1点と。意見照会で市町だったり、有識者と意見が分かれた場合って、どういうふうに対応するのかなというのを教えてください。

(知事)

 今日は織部さん来てるのかな。今、ちょっとその現状どうなってるか、お願いできますか。

(環境局 織部局長)

 環境局長の織部です。現在、各大井川利水関係協議会の会員であります各流域の市町と、利水団体の皆さまと、あと専門部会の委員の皆さまに県としての、先ほど知事の方からお話ありましたけれども、こういう条件であれば、提案のあった有識者会議は受け入れたいという案をお示しした上で、今照会してる最中でございます。内容については、どう変わるかちょっと分からないものですから、現状ではちょっとここでは説明は省かせていただきますけれども、今週中には、回答できるように整えていきたいというふうに思っております。

(記者)

 割れた場合どうするかっていうのは何か。

(環境局 織部局長)

 割れた場合っていうのは、意見がですか。

(記者)

 いや、提案に乗るべきか乗らないべきかっていう、基本的な、根本的な話になった場合。

(環境局 織部局長)

 そこはちょっとまだ結果が出てないものですから、何ともお答えしようがないですけども。

(記者)

 知事にお伺いしたいんですけども、1年以上かけて、科学的根拠に基づいて行ってきた環境保全連絡会議、有識者の会議、この評価っていうものについては、今現状、国交省鉄道局に対してどう求めているのか。また、彼らが直接知事に何か伝えてきたのか、それが生かされた、もし国交省の枠組みの第三者会議で続いていくのだったら、まとまっていくのか。ちょっとそこは推測の話になっちゃうんですけれども、まずは1年かけてやってきたことについては、どうなってるんでしょうかね。

(知事)

 水嶋さんの文書によれば、専門部会は当事者だって書かれてるんですね。こういうご判断をされてるわけです。とんでもありません。これは文字どおり第三者委員会として、その方面のトップクラスの先生方にお願いをして、議論をしていただいてるわけですね。ですから、当事者すなわち県とJR東海の意見を科学的エビデンスに基づいて議論をしていただくための会議で、当事者ではありません。学者の良心においてやってもらってるわけですね。それを水嶋さんは当事者と表現されてるわけです。これは私は誤りだと思っておりますが、だけど彼はそう思ってるわけですね。ですから、自分が第三者と考える有識者会議を設置したいと言われてるわけですね。われわれはこれが第三者的な立場で議論されていると思っておりますから、その人たちは、会議に出れば、学者同士ですから、トンネル工学関係あるいは水文関係について、議論が当然、科学的また技術工学的になされるものと思っておりまして、大変、言ってみれば学者に対して無礼なことを言われていると思ったものですね。

 ちょうどそれは、われわれが彼らがつくるであろう第三者委員会を、どうもその中立性に欠けるのではないかと、これまでの国交省なり、あるいは中央政府の審議会というのは、かなりっていう面があります。そこに御用学者が入って、私もそういうものの中に入ったことがありますので、そこにいわゆる官庁寄りの先生方がいらっしゃるっていう実態を知っております。そうしたことから、これまでの経緯に基づいて、色付きの委員会を付けるのではないかという意見が首長さんから出されたのは、もっともなことだと思っております。ですからこれはオープンにしてやらないと、本当に色付いたというふうな疑いを、より強く持たれるだろうというふうに思っております。

(記者)

 とすると、その公開で進めていくというのは、もう本当に強い条件として知事も挙げられているという理解でよろしいでしょうか。要は国交省がつくっても、それは外から見れば中立には見えないですよね。そのロジックが成立するならば。

(知事)

 記者さんがそこまで言うのは大変勇気のあることですよね。ですから学問の世界ですから、これは隠すべきものは何もないと。政治的な主張をそこで論じ合うわけではありませんのでね。ですから、学問的に何が問題になってるのかということをやるのに、どこに隠すべき理由があるのかというふうに私は思っております。ですから、私は公開でと。だけど、これ設置する側のご事情もあると思うので、それは伝えますけれども、それをどう飲まれるか。私の考えは、これは学者がやるのであれば、公開でやればよろしいと思っております。

 これまで、私たちの専門部会も全部公開してきたわけではありませんか。同じことです。

(記者)

 ありがとうございます。

(記者)

 細かい確認ですが、水嶋局長とはいつどこでお話したのか教えてください。

(知事)

 JR東海のホテル、アソシアで、先週の木曜日でしたかねあれは。木曜日、6時に着くということだったので、6時から8時半ぐらいまで議論してました、3人で。はい、以上です。

(幹事社)

 他にありますか。よろしいですか。それではその他の質問のある社はお願いいたします。




記者質問:空港新駅の調査、自民改革会議からの公開質問状、新型コロナウイルス関連肺炎について

空港新駅の調査

(記者)

 ここ6年間、毎年計上している東海道新幹線の静岡空港、新駅の調査費なんですけれども、新年度当初予算への計上について、知事の考えを聞かせていただきたいんですけれども。

(知事)

 そうですね、これ最初は技術的に可能であるかどうかというところから始まったわけですね。で、可能であると。ということで調査してきたわけでございますけれども、今トンネル工事との絡みで、何か空港駅を造るために何か議論してるではないかというふうな邪推がなされているということもありまして、ここでいったん踏みとどまるという判断も働いていると思います。しかし、これまでやるべきほどの調査はそれなりにしてきて、課題は見えておりますので、その課題の解決ができる方向に動ける状況が来れば、また再開するということになるということです。

(記者)

 そうしますと、来年度当初予算には見送るという形になるんでしょうか。それについてもう1点、今後機が熟したらまた新たに付けるということもあるんでしょうか。

(知事)

 いえ、今のところ未定です。今はもうリニア優先ですから。

自民改革会議からの公開質問状

(記者)

 明後日、木曜日までの回答を求められている自民改革会議からの公開質問状についてなんですけれども、4点の質問があったかと思います。1点目、反対する人は県議の資格はないということへの見解、それと自民改革会議の総会で発言していないと虚偽を説明をしたのはなぜか。そして、「ヤクザの集団」、「ごろつき」はどこの集団、誰を指しているのか。四つ目、この発言をいまだ撤回しないのはなぜなのか。この四つの質問だったかと思いますが、それについてのご回答はどんなふうになさるおつもりなのかっていうのを教えていただきたいんですけれども。

(知事)

 文書で回答しなさいということですので、30日までに回答するということであります。

(記者)

 それは県民にも公開して、内容を公開して回答されるということでしょうか。

(知事)

 そうですね、もちろんお渡ししてから公開するということであります。

(記者)

 現時点では、その回答する内容については差し控えるということになるんでしょうか。

(知事)

 求めてきている人たちに返すというのが、礼儀だと思います。

(記者)

 そうするとごめんなさい、ちょっと付随して。例えばこれまでのこの記者会見の場でも、同じような質問ってこれあったと思いますけれども、この会見の中で知事がお話されてきたような内容で回答をされるのか、そうした回答で先方には納得してもらえると思ってらっしゃるのかどうか、そのあたりいかがでしょうか。

(知事)

 質問4項目に対して、率直にお答えするということであります。

(記者)

 はい、分かりました。ありがとうございます。

新型コロナウイルス関連肺炎について

(記者)

 新型肺炎の関係で知事にお伺いしたいんですけれども、静岡空港、中国との路線が大きく、またその中国との関係もかなり深いというところでいうと、今の現状をどういうふうな懸念を持たれているのか。また、この先はどうされていくのかというところについてはどうでしょうか。予測のつかない今、事態になってますけど。

(知事)

 もちろん、観光客が減るというのは当然のことで、しかも今中国の方からは、観光すべきでないという国からの指示も出てますので、これは尊重すべきであると。まずはこのコロナウイルスを閉じ込めることが最優先で、これは国際社会のためにも中国社会がしっかりと解決するまでは、こういう感染症というのは油断してはならないと。徹底して閉じ込めるべきだと、封じ込めるべきだと。その原因を究明して、そして制約を決めて、早くこれを解決しなくてはならないと。もうそれが最優先で、その他のことは二次的、三次的であるというふうに考えています。




記者質問:空港新駅の調査、リニア中央新幹線について

空港新駅の調査

(記者)

 すみません、空港新駅で補足でお伺いしたいんですけれども、今回当初予算では計上を見送るということですが、知事としては、空港新駅を諦めたということではないんでしょうか。あともう一つは、リニア優先ということだったんですけれども、それはどういった、リニアの協議をまず片付けるのが優先ということでしょうか。

(知事)

 この記者会見でも時々話題になってましたし、また、一部そういう解説を書いたり、報道されてるところもあったわけですけれども、何かこの水の問題を交渉の手段にして、空港新駅を造るつもりではないかという邪推があったので、こうしたことを払拭(ふっしょく)するべきだと強く思っております。まず、空港それ自体が成り立つかどうかも、全部これ大井川の水で空港は運営されてるわけですから、もしあの水が枯れれば、空港の水道もレストランも、一切、使用不可能になります。それくらい大きな問題で、ですから空港それ自体の存亡がかかってるくらいの大きな問題だということで、それを矮小(わいしょう)化して、何か新駅を造るためにごねてるかのごとく、もう実に何て言っていますかね、そういうレベルの話をする人がいらっしゃるので。これはもう、そういう話ではないと、レベルが全然違うということを明確にしておきたいと思っております。

(記者)

 新駅の構想というのは、リニアの話以前からあったことだと思うんですけれども、リニアとは別としたら、新駅っていうのは必要だと思いますでしょうか。

(知事)

 あなたはどう思いますか。

(記者)

 私自身はあったら便利だなと思います。

(知事)

 そうですよね。ですから空港と新幹線というのは、時に敵対するというふうに思われてきたところがありますよね。どちらも高速ですから。ですから、あの空港自体も、新幹線の通っている真上に建てるものだから、JR東海さんにとってみれば、神経を逆なでされるようなところがあったのではないかと思います。しかしながら、これまでの経緯から、もう恐らく国民のほとんどが、あるいは海外の方もほとんどの方が、そう実感されてると思いますけれども、成田に降り立った方はどうされるかっていうと、大半が東京駅あるいは品川駅、成田エクスプレスで新幹線の駅に来られるわけですね。羽田も一緒です。あるいは中部国際空港も、名古屋駅に来られるわけです。関西国際空港も「はるか」という新幹線駅、新大阪と京都駅と、関西国際空港を結ぶための電車なんですね。ですから、空港と新幹線というのは、ウインウインの関係だというふうに今は理解されてるんじゃないでしょうか。

 ちなみに、この間の北村内閣特命の地方創生担当大臣が来られまして、たまたまそういう話をされたんですが、あの方は長崎県ご出身の議員先生ですけれども、広島の空港が山の中に入っていかなくちゃいけません、1時間ぐらい、車で。それだけがアクセスですよね。そこからこう下りてこなくちゃいけないわけです、広島駅まで。ですから、「こういうものは、やっぱり新幹線と一緒にしとったら大変よかったのに」ということも、言っておられたぐらいで。ですから、地方創生のためにも、こういう考えを持ってる人が出てきてるわけですね。私はだから、記者さんと同じように、あそこは特にまた大規模な広域防災拠点でもあるので、いざというときに使えると。そしてまた、いつぞやスペイン国王王妃が、あそこに国王専用機を置かれて、2時間も余裕を持ってここから行かれました。あのときにもし駅があれば、10分で行けるわけですね。そして安全であるわけです。そういうさまざまなことに照らしますと、しかも首都圏空港の補完空港として、太田国交大臣のときに位置付けられてるわけです。ですから、あそこでいろんな訓練もしてると。いざというときの、受援の施設になります。援助を受けるときの施設になるし、そこからまた救援をいろいろ出していく、自衛隊、あるいは警察、消防、さらに場合によっては米軍というのがそこで一緒にできるように、いろいろ訓練してきてるわけですね。

 ですからそういう意味で、一般論としてはそれ言えるんですけども、それがねじ曲げられたというか、今のリニアの問題とは別個でそれ話をしていたわけですね。それが何か交渉のために言ってるかのごとくに誤解されてると。こちらは命に関わる話をしてるわけです。ですからもう、とんでもない下衆の勘繰りと言ってもいいぐらいです。

リニア中央新幹線について

(記者)

 すみません、リニアのこと戻っちゃうんですけど、国交省の回答というのは、知事から見てどのように評価されてるのか、端的に言うとどんな感じでしょうか。

(知事)

 やっぱり47項目について、国交省のご見解を示すべきだというふうに思っておりました。示さないということでしたね。それはおかしいと思います。全幹法で、国はJR東海を認め、事業を認可した団体であります。そしてJR東海に対して、国民がこういうことで困ってると。それを、専門家が47項目にまとめて出してると。監督機関としてどういう意見を持ってるんですかと言って、答えないのはおかしいと思います。

 しかし、答える力がなければ答えられないでしょう。今回は答える力がないということを示されたものだと私は受け止めております。水嶋さんが、この経歴を見ても分かりますけれども、あれの47項目について答えるだけの力を持ってるかというと、それを要求するのは無理です。ですから今回、第三者委員会というものを設けて、そこで議論をするというふうに言われたのは、最も誠実な対応ではなかったかというふうに思っておりますが、回答それ自体は、肩透かしだというふうに思ってます。




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